KOICHI'S ROOM
ロミオを生きるということ
NBAバレエ団2月公演
『ロミオとジュリエット』- Koichi’s Room
正直に言うと、私はロミオという役が大好きでした。
これまで踊ってきた役の中でも、間違いなく特別な存在のひとつです。
『ロミオとジュリエット』は、たった3日間の物語です。けれどその3日間は、あまりにも濃い。
出会い、恋に落ち、葛藤し、絶望し、そして死を選ぶ。
まるで人生を極限まで圧縮したような時間です。
それを私たちは、約2時間の舞台で生きる。
バレエは踊りの芸術ですが、それだけではありません。
ダンサーであると同時に、アクターでもある。
音楽を身体で表現しながら、“誰かの人生”を本気で生きる芸術です。
私自身、現実で誰かのために毒を飲めるかと言われたら……正直わかりません(笑)。
でも舞台の上では、ロミオとしてなら、その選択をする。愛のために衝動的な決断をし、そして命を差し出す。
その瞬間を、音楽とともに身体で表現する。
これこそが、バレエの醍醐味だと思っています。
今回上演するマーティン版は、
特に身体的にも精神的にもハードです。
感情の振れ幅が非常に大きく、動きもダイナミックで、エネルギーを出し切らなければ成立しない。
「音楽を身体で表現する」という私たちのモットーが、最も試される作品のひとつです。
ロミオは若さゆえに未熟で、衝動的で、そして真っ直ぐ。その純粋さが、観る人の心を強く揺さぶります。
今回の公演では、イヤホンガイドも導入いたします。
物語の背景や人物の心情がより分かりやすくなることで、初めてご覧になる方にも、この濃密な3日間をより深く体験していただけるはずです。
「難しそう」と感じていた方にも、安心して物語の世界に入っていただければ嬉しいです。
そして開演前には、ロビーでダンサーたちが皆さまをお迎えします。
舞台の上だけでなく、劇場全体でこの物語の世界を感じていただきたい。
それも、私たちNBAバレエ団らしさのひとつです。
もしあなたがかつて誰かを強く想ったことがあるなら。
もし人生の選択に迷ったことがあるなら。
この物語は、きっとあなた自身の物語にもなるはずです。
劇場で、3日間の濃密な人生を一緒に体験してください。

